エフェクター入門:初心者が最初にそろえるべきアイテムは?

ギターをチューニングしている人の様子

ギターを始めてしばらくすると、気になってくるのが“エフェクター”の存在。ライブやYouTubeなどで見かけるアーティストたちが足元に並べているあの機材こそが、ギターの音に様々な変化を加える「エフェクター」です。とはいえ、初心者にとっては「なんだか難しそう」「高そう」といった印象が強いかもしれません。

エフェクターって何?まずは基本を理解しよう

まず、エフェクターの役割は一言で言えば「音の加工」。たとえば、ロックでよく聴く歪んだギターの音は“ディストーション”や“オーバードライブ”といったエフェクターによって作られています。逆に、アルペジオで広がりのある美しい音を出すときは“リバーブ”や“ディレイ”が使われます。

エフェクターには大きく分けて以下の種類があります

  • 歪み系(オーバードライブ/ディストーション/ファズ)
  • 空間系(リバーブ/ディレイ/コーラス)
  • モジュレーション系(フランジャー/フェイザーなど)
  • ダイナミクス系(コンプレッサー/イコライザー)
  • その他(ワウペダル/チューナー/ボリュームペダルなど)

初心者の方がいきなりこれらをすべて覚える必要はありません。まずは「どんな音を出したいか」「どんな曲を弾きたいか」をイメージするところから始めましょう。

たとえば、「ギターソロで勢いのあるサウンドが出したい」ならディストーション、「しっとりとしたバラードが弾きたい」ならリバーブなど、自分の音のイメージに合わせて必要なエフェクターを選ぶのがコツです。

エスギター教室の生徒さんでも、「最初は意味がわからなかったけど、実際に音を聴いて違いがわかった!」という声が多くあります。

最初にそろえるならこれ!初心者向けエフェクター3選

エフェクターには無数の種類がありますが、初心者が最初に手にするなら「使いやすくて汎用性が高い」ものを選ぶのがポイント。ここでは、これからギターを始める人に向けて、おすすめの3種類を紹介します

BOSS DS-1(ディストーション)

ロックサウンドの定番とも言えるBOSS DS-1。シンプルな操作性と、歪みすぎず扱いやすい音が特徴で、初心者でも安心して使えます。小さな音でも迫力を出したいときに重宝します。

BOSS CH-1 Super Chorus(コーラス)

コードを弾いたときに音に厚みや広がりを与えるコーラス系エフェクター。CH-1はクセが少なく、ナチュラルな音作りが可能なので、「ちょっと物足りない」と感じたときの味付けにもピッタリです。

Mooer ShimVerb(リバーブ)

手頃な価格とコンパクトなサイズ感が魅力のリバーブペダル。アナログ風の温かい音からデジタルらしい広がりまでカバーできるので、初めての空間系としておすすめです。 これらはどれも1万円前後で購入可能。楽器店やオンラインショップで気軽にチェックできます。

どのアーティストを真似すればいい?実践に役立つ参考例

エフェクターの音を理解するには、実際にどんな曲で使われているかを知るのが一番。初心者が真似しやすく、エフェクターの効果を体感しやすいアーティストをいくつか紹介します。

    B’z(松本孝弘)

    BOSS DS-1やオーバードライブ系を使った王道のロックサウンドが多く、シンプルなリフとソロが中心なので真似しやすい。まずは「ultra soul」や「愛のバクダン」などが練習向き。

    Mr.Children(田原健一)

    コーラスやリバーブを使った、透明感のあるクリーントーンが特徴。アルペジオ中心の曲が多く、「Sign」や「HANABI」は音の変化を感じやすい。

    RADWIMPS(野田洋次郎)

    チューナーにはいくつかの「モード」があります。ギター専用モード、クロマチックモード、ウクレレモードなど、誤って他のモードに切り替わっていると、正しい音が表示されない場合があります。表示がいつもと違うなと感じたら、まずはモードを確認しましょう。

    Green Day(ビリー・ジョー)

    海外ロックの中でもシンプルなパワーコード主体で、BOSS DS-1系の歪みが多用されている。「Basket Case」や「When I Come Around」などは1台のエフェクターで音作りが完結しやすい。

    エフェクターは単体で使うだけでなく、どんなプレイにどう組み合わせるかが大事。好きなアーティストを真似して、どのタイミングでスイッチを踏むか、どういう音を出しているかを耳で覚えていくのが上達の近道です。

初心者におすすめのチューナー3選

ここでは、ギター初心者でも扱いやすく、コスパも良いチューナーを3つ厳選してご紹介します。

  1. KORG Pitchclip 2
  2. コンパクトで使いやすいクリップチューナー。視認性の高いディスプレイと正確なピッチ検出が魅力です。ヘッドにサッと挟むだけで、初心者でもすぐに扱えます。価格も手頃で、コスパ抜群。

  3. BOSS TU-03
  4. 信頼のBOSSブランドから出ているチューナー兼メトロノーム。チューニング機能に加えて、リズム練習も同時にできるので、これからしっかり基礎を固めたい方にぴったり。操作もシンプルで分かりやすいです。

  5. Fender Original Tuner
  6. 見た目もスタイリッシュなフェンダー製のクリップチューナー。振動で反応するタイプなので、騒がしい環境でも安心。小さなボディに高性能が詰まっています。

どうやってつなぐ?エフェクターの使い方と注意点

エフェクターを買ったあと、「どうやって使えばいいの?」という疑問が出てきます。

実は基本的な接続はとてもシンプル。ギター → エフェクター → アンプという順番でシールドを接続するだけです。 複数のエフェクターを使う場合は「接続順」も重要になります。一般的には以下のような順序が基本とされています

  1. チューナー
  2. 歪み系(オーバードライブ/ディストーション)
  3. モジュレーション系(コーラスなど)
  4. 空間系(ディレイ/リバーブ)

これは音の変化が自然に聴こえるための並び方で、絶対的なルールではありませんが、初心者はまずこの順番で組んでみるのがベターです。 また、電源にも注意が必要です。エフェクターは電池やアダプターで動作します。

複数台を使うならパワーサプライを使うと配線がスッキリします。アダプターの電圧・極性も間違えないようにしましょう。

もう一つのポイントは「踏み方」。エフェクターは足でON/OFFを切り替えるので、演奏中にスムーズに操作する練習も必要です。最初は座って確認しながら使ってもOKですが、いずれは立って演奏しながら切り替える感覚にも慣れておきましょう。 エフェクターの操作を覚えることは、ギターの表現力を一段アップさせるカギになります。

まとめ:音作りへ挑戦してみよう!

エフェクターは初心者にとって未知の道具かもしれませんが、正しく使えばギター演奏の幅を一気に広げてくれる頼もしい存在です。
まずは基本的な種類と使い方を押さえた上で、気になる音やアーティストを真似してみるところから始めてみましょう。難しく考えず「この音、好き!」という感覚を大切にして、実際に音を出して楽しんでください。
最初にそろえるなら、ディストーション・コーラス・リバーブといった汎用性の高いエフェクターから始めるのがおすすめ。接続や電源の取り扱いに気をつけながら、実践でどんどん活用していくと理解も深まります。
エフェクターを使いこなすことで、あなたのギターサウンドはもっと個性的に、もっと魅力的になります。ぜひ、音作りの世界に一歩踏み出してみてください!

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